【淡路島・移住者紹介 #001】アート山で大石さんと出会い、その生き方に憧れて

2018年7月11日

INTERVIEW #001
山脇さん(1984年生)/2012年、神戸から淡路島に移住。2016年に淡路島出身の奥様と結婚

現在の仕事について

2018年7月、山脇さんは玉ねぎ農家として独立後、3シーズン目の挑戦を終えようとしている。

管理している畑の大きさは、およそ5反半。有機栽培にこだわって、様々な種類の玉ねぎを生産。山脇さんが作った玉ねぎは東京や大阪といった大都市を中心に流通している。

収穫期には親族が手伝いにきてくれたりアルバイトを雇うこともあるそうだが、基本的には全ての業務を一人で行なっているし、自然相手のため満足に休みが取れないほど忙しい。

そんなに頑張っても、「あと一歩ですが、まだ農家だけの収入では生活が安定しません。知り合いの農家さんの所でアルバイトもしているんです」というのが、山脇さんの現在のリアル。

農業がやりたくて移住する話はよく耳にするけど、現実は淡路島の玉ねぎほど甘くないらしい。

「今年はベト病に悩まされましたが、毎年なにかしらトラブルがあって(笑)。その度に原因や対策を調べて、こうしたら上手くいくかなぁとか、色々視点を変えながら自分なりに工夫して乗り越えていくのが大変でもあり、やりがいでもあります」。

求職者支援訓練制度を活用して淡路島ではじめて農業に触れ、その後、花岡農恵園さん(無肥料・無農薬・自然栽培で淡路島でも有名)の農業研修生として本格的に農業を学び始めたそう。研修終了後は、様々な知識や経験を吸収しようと、あえて外の世界に飛び出したんだとか。

「僕は有機栽培がやりたいし、そこにはこだわっているんですが、やっぱり歴史は短いんです。一般的な農家さんが培ってきた農法から学べることは多いと思っていて、実際アルバイト先の農家さんでの仕事はとても勉強になります。現地の方々とのネットワークも広がるし、農地やトラクターなどの機械もお借りしてますからね。本当に感謝しかありません」。

淡路島の農業を始めるにあたって一つポイントをあげるなら、「信用を作ること」。ちょっとした町の寄り合いで話した人とのご縁がつながって…とか、そういう事が結構多いし重要らしい。

「五色のウェルネスパーク内にあるゆ〜ゆ〜ファイブ(温泉)に行くと、いろんな会社の社長がお風呂にきてたりして、よく面白い話が聞けましたね」。

まさに、裸の付き合いというやつですね…。

淡路島に移住したキッカケ

淡路市の大磯にある「アート山大石可久也美術館」。そこに、25歳から山脇さんは出入りしていた。

芸術家である大石さんを撮影するためだ。

山脇さんは当時、大阪芸術大学 写真学科の教授のもとでアシスタントに従事しながら研鑽を積んでいた。

「自分の表現したい写真で生計をたてられるカメラマンはわずかであることは分かっていましたし、その一握りの存在になるために無理して作品作りをしている自分に、良い意味で気が付けた。そのキッカケをくれたのがアート山の大石さんだったんです」。

アート山を訪れるたびに、大石さんに魅了されていったという。

「アート山の運営スタッフは、ほとんどがボランティア。みんな大石さんの人柄に惹かれて集まって来た人たちでした。地位も名誉もお金もある人でしたが、大石さんは決して偉ぶることはなくて。自然と周りにいる人たちを笑顔にしてしまう。こんな人間的に豊かな人っているんやなぁと。都会で高給もらって、高い服きて、タワーマンション住んで…みたいな生活より、よっぽどカッコイイと思えました」。

写真と農業。かけ離れてしまったように思われるかもしれないが、「農業もモノづくりなんで、同じ対象物を取り扱っても作り手次第でアウトプットが全く異なる。農業は自分自身を投影できる仕事です。それにカメラマンより農業の方が可能性は大きいと思って」。

今カメラは良い趣味になっている。最近は「雑草」を撮影しているんだとか(笑)。

山脇さんの、淡路島のこれがおすすめ!

【淡路島しふぉんの店 fortune】

淡路島の南端「道の駅 福良」の一角にあるシフォンケーキ屋さん。淡路島の新鮮な卵や牛乳、国産小麦や国産サラダ油を使用。安心で美味しいシフォンケーキを販売中。ネットショップ「淡路島しふぉんの店 fortune」のご利用も便利ですよ!

そして、遂に先日(2018.10.22)行ってきました😍


【花岡農恵園さんの玉ねぎ】

山脇さん曰く、「花岡さんの玉ねぎは、無肥料・無農薬・自然栽培。淡路島の玉ねぎはたくさんありますが、間違いなく最高級の玉ねぎ。ダントツでおすすめします」。玉ねぎ農家が絶賛する玉ねぎを、ぜひ一度お試しください!

花岡農恵園のホームページはこちら


【アート山大石可久也美術館】

本編でも登場した山脇さんの人生を変えた場所「アート山大石可久也美術館」。素敵な場所ですので、淡路島に来られたら、ぜひ足を運んでみてください。

山脇さん、お忙しい中、ご協力ありがとうございましたー